コーチング関係の本を読んで

参考図書

・ザ・コーチ 最高の自分に気づく本
・ザ・コーチ2 神様からのギフト
・リーダーのための! コーチングスキル
・コーチングが人を生かす
・コーチング・ビジネスのすすめ
・ マンガでやさしくわかるコーチング

コーチング

最近、5年くらいでしょうか。この言葉が少しずつ浸透してきている気がします。SNSなどで、何が本業なのかよくわからないコンサルトのような方々が、よく分からない団体が発行している資格の一つとして有しているパターンが多いです。

コーチングの定義とは、問題解決や課題達成など、課題を解決し具体的な「形」にしていくために人材育成プログラムです。ただし、自己と相手の関係が、上司と部下、クライアント、リーダー論など、幅が広いので少し混乱してしまっていました。

そして、結論から先に書くと、

相手の話をよく聴き(傾聴)、感じたことを伝えて承認し、相手に質問することで、自発的な行動を促すとするコミュニケーション技法

つまり、相手に何に躓いているか話してもらい、「ふむふむ、なるほど」と言って「で、君はどうすればよいと思います?」と聞き、自発的な発言を待てばよいと。コーチングはその時の、聞き上手、質問上手になるためのテクニック集です。目を見るとか、相槌のタイミングは相手が息を吸った時とか、オウム返しとか、そういうやつ。

「すべての答えはクライアントの中にある」と言い切ってしまっており、クライアントが本当に望んでいる事は何かを引き出し、相手と一緒に目標設定する。MBA的にはイシューを探すという事になるかと思います。

正直、全体的な話としては、どれもパッとしない内容が多かったです。

そんな中でもこれは面白いと思った内容をいくつかまとめます。

目的、ゴール、目標

目的…成し遂げようと目指す事柄
ゴール…目的のための最終的な目印
目標…ゴールを達成するために設けた具体的な基準

目標ゴールは現実的である特徴があります。例えば現実的な行動計画、行動基準、数値基準、進捗基準などです。
逆に目的は単一のもので、抽象的で主観的な事柄や言葉で表されます。

この目標・ゴール・目的の3つを理解しないまま夢を追い求めると、夢が夢のまま終わってしまったり、夢の実現とは別の方向で頑張ってしまったり、挙句の果てには夢をもつことをやめてしまったりします。

例えば

目的   → 幸せな生活を送りたい
ゴール① → 家庭円満である事
 目標①-1 → 週末は家族のために時間を作る
目標①-2 → 年に一回は海外旅行へ行くために、年間50万貯金する
目標①-3 → 夫婦で隠し事はしない。
ゴール②  → 健康である事
 目標②-1 → 週に一回はランニングする
 目標②-2 → 年に一回はフルマラソンの大会に出る
  目標②-3 → 体重を平均値でキープする

のような感じです。さらに、ここから派生して、目標までの戦略や実行、PDCAへと話は進んでいけるような内容だと思います。

注意点としては、

a、目標は可能な限り細分化する
b、すこしでも達成できたら自分を褒める
c、目標は頻繁に書き換えていい
d、ビリーフ(信念)を変えることを恐れない

そして、この目的を一つの「」として、ドリームツリーと呼んでいます。夢は何個あっても自由なので、夢の数だけドリームツリーを生やしていくのが正しいやり方です。

GROWモデル

相手の話を聞くときに、どの順序で聞けばよいかのフレームワークです。GROWモデルには「Goal」「Reality」「Options」「Will」の4つのフェーズがあり、だいたい次の手順で進めていくのが一般的です。

①Goal「理想の未来」を明確にする

相手の目標や理想像を明確にするところからです。例えば「英語力向上」であれば、「具体的にどうなりたいのか?」「TOEIC900点突破」「今年中に英語プレゼン3回」など、明確な数字に落とし込む。
 明確なゴールを設定したら、「なぜそうなりたいのか?」「それを達成するとどんなにいいことがあるのか?」を確認します。「ゆくゆくは海外に赴任したいから」「同僚に英語で頼りっぱなしの自分を変えたい」「語学も堪能な、部門一頼もしいリーダーになりたい」など、ゴールイメージをより具体的にしておくことで、モチベーションを維持しやすくなります。

②Reality「現状」を明確にする

 目標を設定したら、次はなるべく具体的に現状を聞き出していきます。「今はTOEIC何点?」「どんな勉強をどれくらいしている?」「今現在、同僚に何をどう頼ってる?」「部門で今はどんな立ち位置?」など、一つひとつ洗い出し、目標や理想とのギャップを明確にしていきます。

③Options「行動の選択肢」をリストアップ

 現状を把握したら、次に目標とのギャップを埋めていくための具体的な方法について考えていきます。「やろうと思っていることは?」「既にやっていることは?」「達成に向けてのアイデアは?」など、本人からできるだけたくさん引き出すようにします。現実的かどうか、実行可能かどうかなど、こちらの判断を挟まず、とにかく自由にアイデアを出してもらうのがポイントです。

④Will 実行への「意志」を確認する

 こうして目標達成のための方法を引き出したら、どれを実行に移すかを本人に決めてもらいましょう。「まずやってみたいのは、どれ?」「これならやれるな、と思えるのは?」と投げかけて答えを待ちます。
 このとき、こちらがいいと思う方法を押し付けないこと。あくまで行動する本人に選ばせることが、実行への覚悟や自主性を育てていくことにつながります。

カウンセリング、コンサルとの違い

カウンセリングは、クライアントの過去の問題を傾聴し、クライアントの気持ちを整理することを重視したアプローチになります。

コーチングは、クライアントのありたい姿(目標)に向けて、潜在能力や強みを引き出して、目標達成をサポートしていく役割を担います。

コンサルティングは、コンサルタントの経験やノウハウを活用してクライアントの課題解決を推進していくアプローチを取ります。

ひとりひとりが自発的に自己成長していく為には、やはり目標が大事になってきます。

「自分は何のために働くのか?」

この働く目的意識を明確にしたり、強い動機を持っている人は、ハイパフォーマーになっていきます。

コーチングの先に

学校教育などで使われていたコーチングが、今ではビジネスで頻繁に使われるようになりました。相手の本心を引き出す技術は、部下の教育と時に非常に役に立ちます。一度、どのような形でもよいので勉強してもよいかもしれません。

コーチング全般が分かると、自分の人生の方向性、舵の取り方がよく見えてきたと実感しています。セルフコーチングという手法なのですが、コーチングの技術を生かして、自問自答を繰り返し、GROWモデルをクルクルと回していくやり方です。

すべては「目的」からスタートします。

私の人生の目的は、何だろうか。

その目的のために必要なゴールは、何だろうか。

そのゴールのために必要な目標は具体的にどんな資格、知識、経験が必要なのか。どのような戦略でそこまでたどり着くのが早いだろうか。

さらに、行動戦略として、3年後、1年後、半年後、今月中に行うべき目標も細分化されていきます。

すると、「今日」は何をすればよいのか、はっきりと見えてくるようになってきます。それをやらないで飲みに行くのも自由ですが、目的がどんどん遅くなってしまう。なので、「その飲み会と自分の目的は、どちらが優先か」という考えが生まれます。目的は数十年後、飲み会は今日だけなので、飲み会が勝つ事が多いですが、「その飲み会はめちゃくちゃ楽しもう」という、これまでにない『今という時間を、これまでよりも全力で楽しく生きようとしている自分』は新たに生まれた気がしています。

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