本田健さんの本

日本人版の金持ち父さん貧乏父さん

 日本人のファイナンシャルリテラシーの低さに対して、20年ほど前から警告を鳴らし続けている先駆者。「ユダヤ人大富豪の教え」が有名であり、物語を通してお金や幸せについて説いている。

参考図書

・ ユダヤ人大富豪の教え
・ ユダヤ人大富豪の教え〈2〉さらに幸せな金持ちになる12のレッスン
・ お金のIQ お金のEQ ― 世界の幸せな小金持ちが知っているお金の法則
・ きっと、よくなる!
・ きっと、よくなる! 2「お金と仕事」編
・ 30代にしておきたい17のこと
・ 人生の目的 自分の探し方、見つけ方
・ ミリオネアマインド 大金持ちになれる人
・ 大富豪からの手紙

ユダヤ人大富豪の教え

2006年出版。当時はまだ学生でしたね。2000年に出版された「金持ち父さん貧乏父さん」に続く、日本人向けのお金に関する読み物だと認識して、読んでいた記憶があります。おそらく、バイブルとして大切に思っている人も多くいると思います。本田さんはセミナーなども数多く行っており、それに勧誘したりするために本を書くビジネスモデルなのかなと、少し勘ぐった事がありました。

調べてみると、奥さんの親から莫大な資産を相続し、完全に経済的自由を手に入れている方。別に働かなくてもよいけど、日本人のマネーリテラシー向上のために本を書き続けている、素晴らしい作家さんでした(ネット情報)。セミナーには興味ないけど、改めて尊敬します。

さて、この名著、 20歳の起業を志す学生主人公が、数多くの成功者を育て上げたユダヤ人メンターの考え方を対話形式で教えてもらい、成長してマネーインテリジェンスを鍛えていくサクセスストーリー。数々の難題に対して、考え、行動し、気付きと教えと共に成長していく物語。セールスの仕方やスピーチの極意、人脈つくりなどを中心にノウハウを授けてくれます。

最近出版された「大富豪からの手紙」も、20歳の普通の大学生が、大富豪のおじいちゃんが残した9通の手紙を元に、色々経験しながら人生とお金について成長していきます。

本田さんの本の主人公に、よく出てくる共通項

最も大切なことは、「決断」である

 あとから考えて、あの時の偶然があったから今の成功に繋がっている、という経験は誰しもあると思います。その経験の時に、心が動いて、何かを「決断」する。その瞬間に、未来への道が良い方向へズレる。決断しないと、何も起こらない。不安で決断できない=手に入ったかもしれない最高の未来の断念。そして、決断するためのスイッチは直感であり、自分の直感は信じないといけない。

成功するための「動機」が大切。お金ではない

幸せに成功したければ、自分らしい人生を生きることに集中して、お金のことや成功することを忘れるのが大切である。「自分らしく生きる」ことが人生の幸せの最も大きな要因であり、「成功」や「お金持ち」であること自体は幸せではない、ということ。

お金はエネルギーであり、それ自体には善悪がない。お金持ちと幸せは、全く関係がない。お金に自由になりたければ、他人をお金持ちにする事である。お金のためだけに生きるのをやめた時、本当の自由が手に入る。

 幸せな金持ちの定義

『幸せな金持ちになるためには、自分らしい人生を生きる必要がある』
『人生で成功したければ、まず、自分が魂を打ち込める何かを見つけ、それに最大限のエネルギーを注ぐべきだ』
『人脈とは、君が無理を言える友人という意味だ。心の通じ合った仲間がどれだけたくさんいるかで、成功のスピードは変わってくる』

『 成功している人間とそうでない人間の違いをよく観察していると、成功に学歴、家柄、才能、運がまったく関係ないのがわかる 』

どれも、何となくよくわかります。正論だと思います。しかし、あくまで精神論。お金が全てではない、幸せとお金とを混ぜるのは視点がずれている、という倫理的、哲学的な定義だと感じます。『好きな事を仕事にすれば、毎日ワクワクするだろ、それって最高に幸せだろ』って言われても。そりゃそうだとしか、言えなくなっちゃう。

本田さんの本の感想

前提として、本田さんの本は素晴らしいと肯定派です。何かにつまずいた時、また読み返したくなる。

ただ、「幸せの定義」「お金の定義」については、正直あまり議論を進めても意味がないと感じてしまいます。人生の成功者って、各人の思いであって、『幸せな金持ちになるための秘訣は自分の大好きなことを仕事に』というのを全面的に押し出すと、今の会社を辞めて何か大きな失敗につながりそうな宗教的な不安も含まれる危うさを感じます。『お金じゃないんだよ、やりたい事をやろう』って、大体の人は家でゲームに引きこもったり、お金にならない事に走ったり、ギャンブルとか欲望に走るのが人間だし。本田さんの考えでは、「他人の幸せを考えれば、自分はお金と不安から自由になれる」というのは、ある意味現状の自分を納得するための言い訳にも取れてしまう。

【お金持ちになるのは幸せの手段であって、目的はあくまで自分の時間的、経済的、空間的自由を手に入れる事】というのを信念にしているmyana。そうなると、「お金持ちが幸せ」「成功が幸せ」でとりあえずよいと、リトルmyanaが直感で言ってます。お金がないとできない事は、残念ながら世の中たくさんある。だから自分のスキルを磨き続け、本業も副業達も本気でやって、投資を勉強してそれを増やしていきたい。

「お金が全てではない」金持ちになったら言ってみたい

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