お金を使って、視野を広く
「お金は使うほど、入ってくる」
「お金を使えば、お金に好かれてよりお金持ちになれる」
どこかで聞いた事ある名言ではないでしょうか。
「何言ってるんだ」と言われそうな話ですが、個人的な体験談も交えて奇麗に論破したくなり、今回は本の紹介ではなく、若いうちにお金を使う事の大切さについて考えていこうと思います。
そもそも「お金を使う」ことを、多くの人は「浪費」として考えているのだと思います。欲しい物を買う、遊びに行く、酒を飲むなど、楽しい事にお金を使う事だと思っていませんか。
これらの名言の中では、浪費という意味ではなく、「交換」や「経験」を意味します。
小さい頃から貯金して意味があるのか
日本人が大好きな貯金。貯金自体否定はしませんが、意味があるのかが全く理解できません。例えば、「貯金して株を買う」とか「社会勉強のための旅行、塾」とかは意味があります。しかし、何となく貯金して「将来のため」というのは、意味が全くありません。
お金には「現在価値」という基準が存在します。同じ1万円でも、小学生の1万と、30歳の時の1万では全く重みが違います。小学生に「将来のため」とするより、それを「どうすれば子供のために有効に使えるか」を考えてあげるのが親の務めだと思います。
また、「貯金なら投資信託」というのはまだ許せますが、バフェットも言うように、「株は少しの銘柄に集中的に投資」だと思います。「卵を同じかごに入れるな」という分散投資を唱えている本も多いですが、「あなたは分散するほど意味ある額を株式に投下しているのか」と言いたくなります。計算すると、1千万を超えるなら分散の方法を考えてもよいだろう、程度です。
なので、結局、「若いほど、お金を使え」という考えに行きつきます。では、どういうお金の使い方が正しいのか。
お金を交換する
お金とは、元来「交換」の意味で使われ始めました。海の地域の人と山の地域の人が、魚と肉を交換する時、共通の概念、通貨としてお金が誕生しています。よって、「当価値交換」が大原則です。
最近有名なのは、zozoタウンの前澤社長がバスキアの絵を62億と123億で購入した話。123億という膨大なお金と絵を交換しています。しかし、バスキアの絵は今後も値上がりするでしょうし、彼は毎朝その絵を独り占めで見る事ができる。また、この事で世界中に名前が売れてタダでzozoタウンを宣伝した事になり、今後海外進出しやすくなるでしょう。おまけにレオナルドディカプリオから直接「自宅へ絵を見に行きたい」なんて、普通の生活をしていたら不可能な事です。
これだけ見ると、お金は失っておらず、交換してプラスに働いています。
もし絵が値下がりしたらどうするか。確かに可能性はありますよね。しかし、絵が値下がりするという事は、世界中がその絵を欲しがらなくなる時です。絵は世界で1点しかないため、有名な絵なら誰かは欲しがります。しかし、誰もいらなくなるという事は、おそらく世界経済が同時に傾いた時くらいでしょう。そうなると、そもそも普通にお金を貯金で持っていたとしても価値は同じく下がっています。有名な絵限定ですが、絵画とはそれほどの価値があるのです。
また、学校へいく、資格を取る、習い事をするなども、すべて「プラスの価値の交換」です。すべて、将来的には自己を高めてくれ、学歴や技術、資格など自分に付加価値が付きます。すると、受け取る報酬が増えてきます。
もちろん、高いパソコンを買うとかもいいですし、将来的にプラスになるなら、ファッションにお金を使うのもありです。
お金で経験を買う
経験は大切です。人間は経験すると、その後の人生に大きな影響を与えます。という事は、より成功に近づくためには、より早い段階で様々な事を経験しておく必要があります。
個人の経験を少し書くと、私は大学生の時に情報を売ってお金を稼いでいました。
当時パチスロが流行っていて、普通にやっても勝てないと分かった私は、パチスロの勝てる情報を売るサイトにたどり着きました(パチスロに裏情報とかは存在しません)。試しに一つ買ってみたら、ダウンロード用のパスワードだけが送られてきました。中身はたくさんのお金儲けのための戦略。ネットオークションやせどり、土地転がし、カジノの勝ち方など、とりあえず嘘も本当のものもごちゃ混ざって200個程度の情報wordファイルが手に入りました。
これ、そのまま売れるじゃん。と思った私は、同じような情報を1万円分買って、それらをまとめて「500個の金儲け情報」として一つ5千円で売りました。
結果50万ほど売れました。学生には大金です。特にファッションとか興味なかったので、それを元に「経験を買う」事にしました。学生は時間はたくさんあるので、格安で飛行機が予約できる時期を狙って1か月間でアジア1周と、ニューヨークへ旅行しました。ここで人生を変える経験ができました。
まず、アジア1周はたくさんの経験ができたのですが、一番心に残っているのはベトナムでの船上生活の人々です。船が家になっていて、それらを400船ほどつなげて一つの村を形成している水上生活村というのが存在します。
当時ホーチミンを一人で歩くと、よくバイクに乗った若者に声をかけられました。「暇ならどこでも連れて行ってやるから、ガイドとして雇ってくれ」というのが彼らの言い分です。高校生くらいの若者です。ベトナムの水上生活村を見たいというと、知り合いがあるから大丈夫だと観光が始まりました。バイクで2時間かけて船着き場まで行き、船に乗り換えて観光し、またバイクで帰ってくる。船は運転もさせてもらえました。この経験で、一日たった5ドルです。ガソリンとかどうなってるのかわかりません。チップ含めて10ドル払ったら、めちゃくちゃ感謝されました。聞くと、彼らの月給は8千円のようで、10ドルは破格の値段だったと言います。
逆にニューヨークの話。有名なティファニー本店に入った時の話です。私は買えないので経験のために入っただけなのですが、そこに小学生の女の子が買い物をしていました。隣でショーケースを見るふりをしてやり取りを聞いていたのですが、「お母さんの誕生日のために、この40万のブレスレットが欲しい」とブラックカードで購入していました。親のカードでしょうが、40万のブレスレットはなかなか購入できないですよ。
私は同じ月に、全く真逆の生活をしている10代の子供たちを見ました。ここから感じ取れるものはとてもたくさんありました。世界中の貧困問題、格差社会、情報格差、資源問題、お金の価値、人生も意義など、数えきれません。
これらの経験はすべて、私の生きる力になり、活力になっています。 努力しても絶対に抜け出せない貧困層が世の中にはたくさんいる。逆に、日本という豊かな国に生まれ育った自分は、努力次第でニューヨークの生活を手に入れる事が可能です。この経験が強烈すぎて、その時に二つの目標を立てました。
・自分も妻の誕生日に、高いブレスレットをプレゼントできるまで努力しよう
・格差社会で少しでも貢献できるように、できる範囲で行動しよう
現在、妻への誕生日プレゼントはもっと高い物をプレゼントできるようになりました。また、あの経験以降、募金という形で少しでも国際協力してきましたが、ここにきて自分で社団法人を立ち上げ、国際社会へ貢献していこうと動き出しました。
このような経験は、若いうちしかできません。体力と活力があるからです。今海外へ行くなら、冒険よりバカンスを求めてしまします。あの時、50万を貯金したり、無駄に使ったりしていたら、今の自分には絶対に届かなかったと思います。
これらが「お金を使うほど、入ってくる」という言葉の真相だと思います。
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