老後2000万問題、投資とリスクの本質

今回は、本の紹介ではなく、投資リスクの本質的な事について、私の勝手な考えを書きたいと思います。読み手によって、反応が完全に分かれるセンシティブな内容だと思います。

老後2000万問題

各方面の偉い人が、「老後2000万円問題」について色々書いています。私は、残念な反応の連鎖が起きたと思っています。まず、そもそも問題になっている金融庁の報告書を見ると、特に目新しい内容などなく、これまでも言ってきた当たり前の事です。

・老後は年金でまかないます。国に任せてくださいね。
・95歳まで生きると仮定すると、平均で1300万~2000万くらい足りなくなるけど、旅行とか美味しいもの食べたりしたらの話だから、充実した老後にしたい場合、退職金とか大切にしてね。
・一番大切なのは、平均寿命がどんどん延びてるから、自分はどんな老後を送りたいか、しっかり考えてみようね

国は、特に不思議な事を言ってません。しかし、メディアや野党が言葉尻を取って「夫婦2人が95歳まで生きると2000万円不足する」などと断定して、与党の責任だ、安倍のせいだって騒いでます。

2000万足りなくなるから、それは自分で準備しろとは言ってません。『旅行とか好きなら、最大2000万足りなくなる可能性がある』と言っているだけです。

まぁ、そりゃそうです。「老後2000万円問題」の前提にあるのは、1960年頃に作られた年金制度が時代とともに変化していない事にあります。その頃の日本人の寿命は67歳でした。その時代の考えでは、働かずに「年金暮らし」をするのはだいたい10年以内と考えられていたんです。

しかし、医療技術の進歩で、平均寿命はどんどん延びています。高くていい薬もたくさん出てきました。 金融庁の報告書でも「現在60歳の人の約4分の1が95歳まで生きる」という試算が紹介されています。「人生100年時代」に60歳で定年退職すれば、「老後」が40年も続くことになります。だいたい20歳から60歳までの40年間働いたとして、その間に次の40年分の蓄えをつくるというのは不可能でしょう。

お年寄りのこれまでに支払った年金総額の何倍も、若者が頑張って働いてお年寄りにプレゼントしています。これだけ見ると文句も出てきますが、現在の日本の世界的な地位を築いたのは間違いなく高度経済成長時、土日も頑張って働いてくれた今のお年寄りの方々です。若者のお金を使って老後を楽しむ権利が、私はあると考えています。(子供が小さいので、老人の運転問題はどうにかしてほしいですが。)そのため、我々世代のお金を老人がもらって、自分たちは貰えないであろう事は、特に咎めたりはしません。

お年寄りも、国は特に悪い事は言っておらず『普通の暮らしは保証する。もし豪華な暮らしがしたいなら、貯めたお金使ってね』と言っているだけなので、身の丈にあった生活を送ればよいと思っています。

国の本当の狙い

国の本当の狙いは他にあるんじゃないかと、思えてしまいます。私は2つ考えつきました。

一つ目として、年金はいずれ崩壊する事が間違いないので、軽くジャブを打ったという事。何回かに分けて発信され、年金の開始時期はどんどん後ろにずれていくと思われます。

二つ目として、投資に回すお金を増やし、株価を上げ、年金総額を増やす事だと思います。老人が自宅で貯め込んでいる「タンス預金」は43兆円を超えていると言われています。(2017年2月末時点。第一生命経済研究所調べ)今回の国の声明の中にも『投資』の文字はあり、それを株やファンドを購入してもらって株価を押し上げ、GPIFの運用成績を上げ、アベノミクスの底支えにしたいんだと考えられます。

ライフシフト

ここで、これからの時代の人、私と同じパパさん世代に焦点を当ててみます。

国は今後、年金を支払うのを避ける傾向が見て取れます。逆に我々は平均寿命が100歳を超える時代を生きねばならず、そのお金は自分で作り上げる必要があります。

方法としてはいくつかあり、
① いつまでも働き続けれるような、楽しい仕事を見つける
② 貯金しまくる
③ 投資で成功する
④ 文句言わず、最低保証のお金で生活する

などではないでしょうか。ライフシフトの本で紹介しましたが、 

長く働き続けることを考えると、「仕事をすることそのものが楽しいかどうか」というのが、問題になってきます。

生きていくのに必要な『無形財産』を大切にして、主業と副業を織り交ぜながら、人生のステージを変化させ続けていく必要があります。 

金融リテラシーと投資

また、我々パパさん世代が行うべきもののもう一つに、金融リテラシー、つまりお金の勉強を行うべきだと思います。金融庁が2016年に実施した「国民のNISAの利用状況等に関するアンケート調査」では、「これまでに、学校や職場で金融や投資に関する教育を受けたり、勉強したことがありますか」という問いに71%がノーと回答しており、これらの人に「今後、金融や投資に関する知識を身に付けたいと思いますか」と尋ねたところ、その67.2%がノーと答えています。

3分の2の人が金融教育を受けたことがなく、さらにその3分の2はこれから勉強する気もないというのですから、およそ5割の人が「投資なんて勉強したこともないしやる気もない」という絶望的な状態にあるわけです。背景には、「投資をしたり、投資について勉強するのは悪いことだ」という強い思い込みがあるのではないかと思います

投資にはリスクが付きものです。あとは、リスクをどれだけ許容できるか。本田健さんの本で紹介しましたが、「 不安で決断できない=手に入ったかもしれない最高の未来の断念」をしている事になります。

例えば、お金持ちになれる方法を、今教えます。めっちゃ勉強して、医者やパイロットになればいいんです。「ふざけんな」って聞こえてきますね。パパさん世代で家族ありますし、無理ですね。しかし、それこそ『金持ちになれる方法を教えてもらったけど、リスクをとらないで、手に入ったかもしれない最高の未来を断念している事』になります。

何でもリスクがあります。仮想通貨で億を稼いだ人を知っていますし、実は私にもチャンスありました。当時まだ数千円の時に話を聞いたので、もしあそこで100万でも買っていれば、2億になってました。しかし、あの状況で100万なんて出せないです。毎日半額になったり倍になったり、めちゃ動いている時だったし、流行ると思えなかったので。あそこでリスクを取って、よくわからんものに100万出せた人たちは、それだけすごいと思います。なので尊敬しますね。

FPでもある私は、事前の勉強量に比例して成功確率が上がっていく株や不動産をお勧めしています。この二つに関しては、チャンスに対して皆平等だと思っています。努力の数だけ、副業として成り立ちます。株はこちら、不動産はこちらに、それぞれ勝てる方法をまとめています。

これからの我々パパさん世代は、年金に頼らなくてよい、自分なりの副業を見つけ、ライフシフトしながら安泰した人生を送っていければなと思います。

日々是、勉強ですね。


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