MOONLIGHT MILE~ムーンライトマイル~という伝説の漫画

2000年から始まった太田垣康男氏による漫画。現在23巻まで発刊されていますが、2012年から『機動戦士ガンダムサンダーボルト』 を連載開始し、それからずっと途中で止まっている漫画です。サンダーボルトが終わり次第、また書き始めるという噂です。しかし、23巻終了時、これ以上話がどう進むべきか、あんまり方向性がなかったため、描きたくても描けなくなってしまったのではないかという疑問を持ってしまうような終わり方をしています。

個人的に好きなのは、16巻途中のファーストシーズンまでです。そこに重点を絞って書いていきたいと思います。

シーズン1~16巻途中まで

物語は吾郎と呼ばれる日本人とロストマンと呼ばれるアメリカ人がエベレストに挑戦している所からスタートします。マッキンリー、キリマンジャロ、アコンカグアなど大陸の山々を制覇した彼らは2人で冬季エベレストの登頂を試みます。

猿渡 吾郎
ジャック・F・ウッドブリッジ=“ロストマン”

無事、頂上に登頂するのですが全ての山を登り切った2人が次に目指すのは宇宙でした。

2人で月面に向かうと決めた後、吾郎は建設関係の会社に就職し現場で大型機械の免許を次々取得し来る宇宙に向けて備えます。

一方、ロストマンは海軍に仕官しエースパイロットとして操縦技術を磨いていきます。

その後、お互いに宇宙飛行士になりそこから月面へ行くという2人の夢は始まります。

紆余曲折を経て、二人がISS(国際宇宙ステーション)で再会するのは7年後。しかしこれはまだ物語の序盤、1巻目の出来事でしかありません。そこから、宇宙開発の表舞台を吾郎、軍の陰謀うずまく裏舞台をロストマンが主人公となって、宇宙開拓史が描かれて行きます。 

地球に戻ってビルディング・スペシャリストとなった吾郎は、次世代エネルギー開発『ネクサス計画』のため、様々な任務をこなします。月面上の作業用機械の開発を手伝い、月往還船の建造を行い、そして第一次月遠征隊の一人として月面のエネルギー開発の最前線基地を建設します。

一方、ロストマンは宇宙における軍事的な覇権を推し進めるアメリカ軍のパイロットとなり、表舞台で宇宙開発が世界の注目を集める中、中国とアメリカの高度戦闘が行われます。「表舞台か… 軍事利用こそ宇宙開発の真の姿だぜ 悪夢に染まらなきゃ、一番遠い場所には立てねえさ…」そう言いながら確実に任務をこなし続ける彼は、やがてアメリカ宇宙軍の要人となります。

ふたたび吾郎とロストマンの道が交差するのは、ロストマンを中心に秘密裏に進めていた宇宙防衛軍が活躍する場面。表舞台と裏舞台がひっくり返るタイミングになるのですが、そこまでいたる夢の様に壮大な開発現場の個人の思いと、人類社会を左右する各国の思惑がからみ、壮大な物語になっていきます。

アメリカと中国による月争奪戦が中心ですが、途中宇宙に放り出されたり、爆発に巻き込まれたり、放射能浴びたり、ありとあらゆる苦難が二人を襲います。あれほどの絆で結ばれた二人の絆も、それまでの経験と、お互いが背負っている責任、国、任務などの関係で敵対するものの、その中で助け合っていくという、非常に複雑な心理が描かれている作品だと思います。

現実的な未来

エクサスケールの衝撃」で書きましたが、近未来ではエネルギー問題の解決、食糧問題の解決が起きると言われています。しかし、人間の支配欲、競争、独占欲はなくならないので、月への移住計画は益々発展していくだろうと考えていました。そんな時、見つけたのがこの作品でした。とりあえず、AIロボットや技術、中国対アメリカの派遣争いなど、本当にありそうな事が多く描かれていて感銘を受けました。

宇宙で活躍するAIロボット

この作品で描かれている世界観

世界観というと大げさですが、私はこの作品を、50年後くらいの一つの世界として十分あり得るものだと感じています。ここに描かれている世界では、貧富の差は今よりとても激しく、暴動やテロなどが日常的に行われるような危ない世界になっています。人々は心の拠り所として、月への移住というニューワールドに希望をもって生きており、全世界でネクサス計画を見守っています。16巻から、いよいよ新幹線でも乗るかのように月への旅行、移住が可能になるのですが、そこでも貧富の差は地球より激しく描かれており、どこに行っても人間は上下に分かれて暮らしています。

私の世代ではその時代には生きていませんが、次世代か、その次の世代、その時の子孫が富を持つためには、私の世代の努力と勝負心、そして教育だと思っています。

教育学にはついては、私が読む本の2割は教育関係なので、いつか壮大にまとめてやろうと思っています。自分の子供だけでなく、IQは高いのに教育が受けれずに環境不良のために沈んでしまう子供たちの救済活動を、すでに進めています。自分もどのような形でか、人類の発展に貢献したいと本気で考えています。できるかできないかはわかりませんが、やらないと始まらないので、とりあえず動きました。

そうすると、NPO法人にぶつかるのですが、『金持ちがなぜ寄付をするのか』という本当の理由が色々見えてきました。その辺もいつかまとめたいと思います。

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